1月6日(木) 甲浦沖のブリ釣り

夜中 ベランダの洗濯物がバサバサと音を立てるほどの強風。

陸では10m,海上では15m吹いとるな こりゃ。

強風波浪注意報発令中。

爆風の中 家を出るが,等圧線が縦縞なら 大丈夫。

きっと今日も凪のはず。


今日は住吉丸に一人で乗り合い。

住吉丸に乗るのは2007年以来4年ぶり 2回目だが,

その前回が 実は飲ませサビキのデビュー戦であった。

ボーズの憂き目にあい それが逆に私の闘志に火を付けた。


今日も飲ませサビキ一本勝負。

ブリを手にすることができるか はたまたボーズでお帰りか

一発勝負のギャンブル的な釣りである。



6:30 出船。

一路 甲浦沖へ。



平日ということで,船が出てきていない。

福漁丸とたった2隻で この広い広い太平洋の中からベイトを探さなければ。



ベイトの群れが薄いようで,合図とともに仕掛けを落としてもなかなか掛からない。

サバの食いが悪いということは ブリの活性が高というい裏返しかもしれない。


サバさえ掛かれば 即ヒット!



85cmのレギュラーサイズ。


以前は仕掛けを自作していたが,

最近は もっぱら市販品「玄海平戸沖スペシャル」

ハリスは12〜16号を使い分けている。

ハリスの細い方がベイトの付きはいいのだが,

10号や12号では大物と渡り合うには心細い。


大物釣りはタックルのトータルバランスが大切。

竿・リール(ドラグ)・ハリス・針・釣り人の技量…

どれか一つを強くしてもダメだし

どれか一つが弱いとバラシにつながる。

釣り人がタックルの性能や限界を理解し

それに見合った釣り方をすることが釣果を伸ばすコツでもある。


悩んだあげく 今日は14号ハリスで勝負。

仕掛けにも小細工を…



メバル用のワームをチョンがけ。


なかにはオキアミや魚やイカの切り身をさしている人もいるが,

味?ではなくフォールのリアクションバイトで食わせていると思うのだが。


サバちゃん 光り物好きですから…



がっつり噛みついてます。


ベイトが掛かってプルプルプル…

底まで落とすと ガツン と強烈なアタリ。


ゆるめに設定したドラグからラインが出て行く。

レギュラーサイズなら すぐに止まるのに 全然止まらない。

30mほど一気にラインを出され ようやく止まった。


スレ? 

それともマンタ?

ブリのダブル?


いやいや頭を振っている。

大型のブリに間違いない。


この引きは まぎれもなく大物!!



先月 ここでハリス16号を2回も飛ばされた。

ブリも90cm級7〜8キロくらいなら余裕でしょう という慢心から

一気の走りに対応できず ラインブレイクしていた。


今釣れている80%以上はレギュラーサイズの83〜85cm

10〜20%は一学年上の90〜95cm

しかし そんな中 50匹から100匹に1匹はメーター10kgサイズもいる。

いつ掛かってもいいように ドラグの設定と心構えを万全にしておかねば。



一進一退 の攻防 … 

ついに出た。



正真正銘のブリ。



107cm 14.3kg


これまでの記録は97cm(ジギングは95cm) 痩せ痩せの8.6kgだったので

一気に大幅アップ。

十年あまり前に ジギングを始め 100cm 10kg を目標にしてきただけに

この1匹は出来すぎかも。



もう今日はいいです。(笑)

これで十分ですので,みなさん 頑張ってください。



瀬戸内は爆風なのに いつものように ここは凪。

まさに冬の楽園。



ベイトの掛かりは相変わらず悪いが

いいナブラに当たると みんなの竿にベイトが掛かり

次の瞬間 3人4人と竿が海中に突き刺さる。


サバが掛からないからと油断は禁物。

1時間2時間不発でも いつ爆釣モードに突入するか分からないのである。


8人乗り合いなので 魚が掛かれば絡む絡む。

しかし みなさんの共同作業で掛かったブリをばらすことなく 全て確保。



サビキには掛からないが

他船ではサバを上から落とせば高確率でヒットしているようだ。


しかし,今日はサバの掛かりが悪いため イケスにキープしているのは10匹あまり。

全員が使えば2流しで終了だ。

私も3匹しかイケスに入れていない。


サバを上から付けて落としている人が100m前後のフォールで当たったって。


フォールで当たるなら 死んでてもいいんじゃない?

クーラーに入っていた死んで硬直したサバでジギング風にシャクって踊らせる作戦。

名付けて「死にサバジギング」(笑)



活きているサバなら針を横から通して鼻掛けにするが,

死んでいるサバは口が開くとくるくる回ってヨリがかかるので,

下あごから上あごへとまっすぐ抜く。

これで泳ぎもバッチリ。


死んだサバも動かさなければ ただの物だが,

高速巻き&フリーフォール&底に着いたらピョコピョコと動かし

サバに命を吹き込むと

ヒット〜!!



船頭さんもビックリ?!

死んだサバでブリ釣れた。


ベイトが掛からないサビキをずっと待っているより

死んだサバを動かす方がブリを手にすることができるかも。

サバは死んでも大事にしておこう。




夕方に何度かプチ時合いがあったものの,

すっぽ抜け数回で 追加できず。


16:30 終了。

今日も一日 太平洋の釣りを満喫。


今日も大漁。



船中8人で ブリ24,5本。(これ以外に各自クーラーの中に数匹)


釣り物の限られてくる真冬の厳寒期,

それも冬型の荒天の日に この爆発力。

徳島県南はまさに真冬の楽園パラダイス。



帰り道 お世話になっている 清和丸の若船頭さん 大船頭さんにお礼。

ごちそうをいただきながら,釣り談義に花を咲かせた。



このサイズを上回るのは容易なことではないが,

きっと これより大きい魚はいるはず。

更なる大物を目指して 私の釣りに終わりはない。



本日の釣果 ブリ 〜107cm 14.3kg 3匹